不動産の生前対策。





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司法書士・行政書士榎本事務所


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      不動産の生前対策のご紹介



2016年5月19日
カテゴリ 相続全般

自分の所有している土地や家を生前にしっかりと分けておきたい、疎遠になっている親族がいて相続の話し合いがまとまらないかもしれない、というご相談がよくあります。


しかし、「相続」を原因として生前に不動産の名義を変更することはできません。


このような場合にすることができる相続対策には主に
「遺言」「生前贈与」があります。


「遺言」は遺言書を作成しておき、亡くなれた後にその意思通りに手続きをします。生前には手続きをすることはできません。

「生前贈与」は生前に名義を変更することができますが、贈与税など高額な税金がかかってしまう場合があります。



     遺言による相続登記のメリット・デメリット


<遺言書を作成した場合のメリット>

(1)遺言者の意思通りに財産を分配することができる

通常は亡くなれた後に相続人の間で話し合いにより、遺産を分けることになりますが、遺言書を作成することにより、遺言者の意思通りに遺産を分配することが可能です。


(2)他の相続人の関与なしで相続手続きをすることができる

通常の相続登記の場合は法定相続人全員の印鑑証明書、署名、捺印などが必要になりますが、遺言書があれば受遺者の単独申請または遺言執行者と受遺者の共同申請にて、他の相続人の関与なく手続きをすることができます。


(3)贈与税、不動産取得税がかからない

生前に贈与で名義の変更をした場合には、贈与税、不動産取得税などの税金がかかってしまいますが、遺言書による相続登記の場合には贈与税、不動産取得税は不要です。
ただし、相続人以外への特定遺贈の場合には、不動産取得税がかかりますので、ご注意ください。


(4)登録免許税の税率が生前贈与の場合に比べ低い

不動産の登記をした場合にかかる税金を登録免許税といいます。相続を原因として相続人に登記をした場合の登録免許税は固定資産評価額×0.4%ですが、生前贈与の場合は、固定資産評価額×2%になります。
ただし、相続人以外への遺贈の場合には、固定資産評価額×2%になります。



<遺言書を作成した場合のデメリット>

(1)遺言書作成の費用がかかる

遺言書の作成を公証役場で作成した場合や専門家に依頼した場合には、それぞれ報酬や手数料が発生致します。


(2)遺留分の問題がある

「遺留分」とは相続人に最低限保証された相続分のことで、遺言書を作成して場合でも他の相続人が遺留分の権利を主張した場合には、遺留分の割合で相続をすることができます。


(3)遺言者より受遺者が先に亡くなった場合には無効になる

遺言者より先に受遺者が亡くなった場合には、その相続人に遺産が相続されるわけではなく、遺言そのものが無効になります。。




     生前贈与による名義変更のメリット・デメリット


<生前贈与をした場合のメリット>

(1)生前に名義を変更することが可能

遺言と違い、生前に名義の変更をすることができます。


<生前贈与をした場合のデメリット>

(1)贈与税、不動産取得税がかかる

贈与税は金額によっては非常に高い税金がかかってしまいます。また、不動産取得税もかかります。


(2)登録免許税が相続の場合と比べ高額になる

不動産の登記をした場合にかかる税金を登録免許税といいます。相続を原因として相続人へ登記をした場合の登録免許税は固定資産評価額×0.4%ですが、生前贈与の場合は、固定資産評価額×2%になります。



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