大昔の抵当権が残っている場合。





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      相続した不動産に大昔の抵当権が残っている場合はどうすればいいのか?


  2016年12月12日
カテゴリ  相続登記

不動産を相続すると、明治や大正など何十年、場合によっては100年以上も前の抵当権が残っている場合があります。

抵当権の中身を見ると債権額は10円、100円などで抵当権者は銀行等の金融機関ではなく個人名だったりします。

このような古い担保権を「
休眠担保権」といいます。

もし、返済が滞っていれば競売にかけられたりしてしまいますので、休眠担保権の多くは、既に完済済みで抹消手続きを行っていないだけではないかと推測されます。

しかし、どれだけ古い抵当権であっても、抹消手続きをしなければこの先もずっと消えることはありません。

休眠担保権が残っていると売却や担保の設定などができなくなってしまいますので、いつかは抹消手続きをしなくてはなりません。


ただし、休眠担保権の多くは既に抵当権者が亡くなっていたり、行方が分からなくなっている場合が多いため、弁済をしたことを証明する書面を付けての通常の抵当権の抹消手続きをすることができず、特別な抹消手続きをしなければなりません。



 抵当権者もしくは抵当権者の相続人の行方が分かる場合 



  抵当権者もしくはその相続人の行方が分かる場合の抹消手続きには以下の方法があります

 1.抵当権者と所有権者の共同申請にて抹消

  抵当権の抹消手続きは通常、不動産の所有者である登記権利者と抵当権者である登記義務者の共同申請で抹消手続きを行うのが原則です。

ただし、多くの場合には抵当権設定から何十年と経過しているため、当事者は亡くなられてしまっています。

この場合、抹消の原因が相続開始より前の場合には不動産の所有者及び抵当権者の相続人の共同申請で抹消手続きを行います。

抹消の原因が相続開始後の場合には、一旦、不動産と抵当権の相続手続きをした上で、共同で抹消登記の申請をします。

 


 2.判決による単独申請

  抵当権者の行方が分かったとしても、抹消手続きに協力してもらえない場合もあります。

多くは自身より何代も前で、しかも全く身に覚えのない抵当権ですから、面識のない人からいきなり抹消手続きを頼まれてもなかなか協力してもらえない場合もあったりします。

この場合、弁済や時効を主張して、裁判所へ抵当権抹消手続を求めて訴えを提起することになります。

訴え提起後、勝訴判決を得て、登記権利者のみで抹消手続きをすることができます。
 





  抵当権者の行方が分からない場合


  抵当権者もしくはその相続人の行方が分からない場合であっても、抹消手続きをする方法はあります。


   


 1. 除権決定による単独申請

  裁判所に公示催告の申立てをし、除権決定を得て登記権利者の単独で抹消手続きを行う方法です。時間や費用がかかるためあまり利用はされません。



 2. 債権証書と最後の2年分の定期受取証書を提出する方法による単独申請

  債権証書と最後の2年分の領収書等を添付して登記権利者単独で抹消します。

しかし、多くの場合、借用書も領収書も残っていない場合がほとんどですので、利用されることはほとんどありません。



 3. 弁済供託による単独申請

  債権の元金、利息、遅延損害金のすべてを法務局に供託し、登記権利者の単独申請で抹消します。

もともとの借入金額は10円、100円などですので、利息や損害金を付加したとしても、合計で数百円、多くても数千円程にしかなりませんので、この金額を支払い、弁済を原因として抹消します。手続きとしてはもっとも現実的な方法です。

ただし、この抹消手続きを取るには以下の条件を満たしている必要があります。

  1.抵当権者が行方不明であること。

2.被担保債権の弁済期から20年以上経過していること。

3.債権、利息、遅延損害金の全額を供託すること。


1.の抵当権者の行方不明は、配達証明書付きの郵便が不到達であったことで証明します。




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